
LLMO対策の会社を選ぶ決め手は、見積もりの金額よりも、何をどこまでやるか、結果をどう報告するかを、依頼前に具体的に答えられるかどうかです。この記事で挙げる10の質問に、数字と範囲で答える会社であれば、依頼後の行き違いは小さくなります。
会社選びの前に、LLMO対策で何が変わるかを押さえます
LLMO対策とは、ChatGPTやGeminiのような対話型のAIが答えを作るとき、自社の名前や情報が取り上げられやすい状態にする取り組みです。従来のSEOが「検索結果の一覧で上位に表示される」ための対策であるのに対し、LLMOは「AIの答えの中に登場する」ことを目指します。
LLMO対策は、まだ新しい分野です。定まった資格も、統一された成果の測り方もありません。そのため、会社によって言うことも、見積もりの形も大きく違います。依頼する側が質問を用意して、答えを比べるのが、いちばん確実な選び方です。
見積もり前に聞く10の質問
1 何を診断して、結果はどんな形で出ますか
診断の対象が、トップだけなのか、全ページなのか。結果が「改善案の一覧」なのか、「ページごとの指摘」なのかを聞きます。診断の見本を見せてもらえる会社は、中身が具体的です。
2 実装まで含みますか、指摘だけですか
構造化データ(ページの意味を、AIや検索エンジンが読める形で書き添えたもの)の実装や、原稿の書き直しが費用に入っているかを確認します。指摘だけの見積もりに見えて、実装が別料金になっている例があります。
3 「AIの答えに必ず載る」と約束していませんか
AIがどのページを引用するかは、会社が決められるものではありません。必ず載ると約束する会社は、約束の根拠を説明できるか確かめてください。誠実な会社は、「引用されやすい作りに整える」と範囲を区切って話します。
4 成果はどう測り、どう報告しますか
AIの答えに自社の名前が出たかを確かめる方法、確認する頻度、報告の形式(月次の資料か、画面での共有か)を聞きます。数字を見ないまま続けても、改善の手がかりが残りません。
5 今のサイトのまま対策できますか、作り直しが必要ですか
作りが古く、構造化データを入れにくいサイトでは、作り直しが必要になることがあります。その場合、作り直しの費用と、今のサイトで対策できる範囲を分けて見積もってもらいます。
6 原稿は誰が書き直しますか
結論を先に書く文章への直しは、LLMO対策の中心の作業です。会社が書き直すのか、依頼する側が書くのか、AIに任せるのかで、品質と費用が変わります。AIに任せる場合は、人が確認する体制があるかを聞きます。
7 SEOとの関係をどう考えていますか
LLMOだけを単独で扱う会社より、従来のSEOと合わせて設計する会社のほうが、サイト全体の整合がとれます。AIの答えに載ることと、検索結果で見つかることは、別の施策ではなく重なる部分が大きいためです。
8 契約期間と、途中でやめるときの条件はどうなっていますか
最低契約期間があるか、解約の通知は何か月前か、やめたあとに実装した内容(構造化データなど)は引き続き使えるかを確認します。
9 担当する人は、どんな実績を持っていますか
担当者の名前と実績を、依頼前に聞きます。自社で運営するサイトでの成果を見せてもらえる会社は、手法を自分で試している会社です。
10 他社が作ったサイトでも依頼できますか
制作会社によっては、自社で作ったサイトにしか対策を行わない場合があります。他社制作のサイトも対象にするかを確かめます。

答え方で会社を見分ける表
| 質問 | 良い答えの例 | 注意したい答えの例 |
|---|---|---|
| 診断の対象 | 対象のページ数と出力の形を数字で言う | 「全体を見ます」だけで中身がない |
| 実装の範囲 | 構造化と原稿の直しの範囲を一覧で示す | 実装が別料金かどうか曖昧 |
| 成果の約束 | 「引用されやすい作りに整える」と範囲を区切る | 「必ず上位に載る」と言い切る |
| 報告 | 月次の資料の見本を見せる | 報告の形式が決まっていない |
| 契約 | 期間と解約条件を書面で示す | 口頭の説明だけで進める |
全部の項目で良い答えを返す会社が見つからなくても構いません。大事なのは、質問に対して根拠のある言葉で返してくれるかどうかです。
見積もりを比べるときの手順
- 自社のサイトのページ数と、対策したいページを決める
- 前項の10の質問を、メールか書面で複数の会社に同じ文面で送る
- 返ってきた答えと見積書を、前項の表の形に並べ直す
- 診断、実装、原稿の直し、報告の4つに分けて、会社ごとに範囲をそろえて比べる
- 範囲がそろったところで、金額を比べる
範囲をそろえずに金額だけを並べると、安い見積もりが「診断のみ」だったという行き違いが起きます。
契約前に避けたい、LLMO対策の失敗
成果の測り方を決めずに始める
「AIの答えに出たら成功」とだけ決めて始めると、何をもって出たとするかが曖昧です。確認する質問の文言、使うAIの種類、確認の頻度を、契約前に決めておきます。
実装の内容が、手元に残らない
構造化データや原稿の直しを会社の管理画面の中だけで行い、契約を終えると使えなくなる仕組みもあります。実装した内容が自社のサイトに残るかを確認します。
会社の事実が食い違ったまま、対策を始める
社名、住所、電話番号、設立年などが、サイトの中や外部のサービスで食い違っていると、AIは信頼できる情報として扱いにくくなります。対策の最初に、事実をそろえる工程が含まれているかを聞きます。
迷ったときの判断の目安
- 対策したいページが数ページなら、診断と実装を一括で頼む
- ページ数が多く、担当者の時間がとれないなら、原稿の直しも含めて任せる
- すでに制作会社と取引がある場合は、まずその会社にLLMOの対応を聞く
- 比べる会社が見つからないときは、診断だけを頼んで、結果を見て判断する

質問に対する答えを、点数にして比べる方法
10の質問を複数の会社に送ったら、返ってきた答えを点数にすると、感覚ではなく根拠で比べられます。
- 質問ごとに、「具体的な数字や範囲で答えている」を2点、「一般的な説明にとどまる」を1点、「答えがない、または言い切りだけ」を0点とする
- 会社ごとに合計を出す
- 合計の高い会社を2〜3社に絞る
- 絞った会社に、診断の見本と、月次報告の見本を見せてもらう
- 見本の内容が、自社の担当者に読み取れるかを確かめる
点数の差が小さい場合は、担当者との相性や、連絡の早さが決め手になります。質問への返事が速く、丁寧であることは、依頼後のやり取りの質を映します。
見送ったほうがよい答えの例
- 質問の答えを、電話だけで済ませ、書面やメールで残さない
- 「他社ではできない独自の方法」とだけ言い、中身を説明しない
- 見積もりの内訳が一式の1行だけになっている
どれか1つでも当てはまる場合は、内訳を書面で出してもらうよう頼みます。応じてもらえなければ、見送る判断が妥当です。
打ち合わせ後に、見積書の前に送ってもらう資料
見積書が出る前に、次の3つを書面で送ってもらうと、比べやすくなります。
- 診断の対象ページの一覧と、各ページで見る項目
- 実装する構造化データの種類(会社情報、よくある質問、サービスなど)
- 月次報告の見本。確認する質問の例と、結果の記録の形が分かるもの
この3つを出し渋る会社は、中身がまだ固まっていない可能性があります。逆に、すぐに出せる会社は、手順が整理されています。
社内で担当者を決めておく
依頼したあと、会社側にも作業が発生します。会社の事実の確認、原稿の内容確認、報告の読み取りを行う担当者を、1人決めてから依頼すると、進行が止まりません。担当者が決まっていないと、確認待ちで公開が遅れます。
見積もりを依頼する文面の例
依頼の文面には、次の4点を書くと、返事が具体的になります。対象のサイトのアドレスとページ数、対策したい言葉や質問、希望する公開の時期、予算の上限の目安です。条件がそろった依頼は、見積もりの根拠も具体的に返ってきます。
よくある質問
統一された資格や認定は、現時点では確立していません。実績、診断の見本、報告の形式を見て判断します。
別々に選ぶ必要はありません。SEOとLLMOは重なる部分が大きいため、両方を扱える会社に頼むほうが、サイト全体の整合がとれます。
AIが参照するページの入れ替わりや、サイトの状態によって異なります。期間を断言する会社より、確認の方法と頻度を示す会社のほうが信頼できます。
多くの会社が、見積もりまでは無料で対応しています。診断が有料になる場合は、診断の結果の見本を先に見せてもらうと安心です。
サイトの中身を把握している点では、制作会社に聞くのが早いです。ただ、LLMOに詳しいかどうかは会社によって違うため、他社の見積もりと比べることをおすすめします。
診断の相談から始められます
有限会社メルシーは、新しく作るホームページにAI検索で読まれやすい構造化を標準で組み込み、今あるホームページの診断と対策の相談も受けています。10の質問にそのまま答える形で、お話しします。











