
格安のホームページで困るのは、初期費用に含まれない作業が、公開したあとに別料金で出てくることです。月額、修正、ページの追加、保守、検索対策の7つを、契約の前に確かめてください。初期費用の安さでなく、3年間で払う総額と、含まれる作業の範囲で比べると、失敗を避けられます。
格安の費用は、含まれる作業が少ないから安くなります
ホームページ制作が格安になる理由は、制作する作業の範囲を絞っているからです。人の作業時間を減らし、テンプレートを使い、原稿を依頼者に用意してもらい、公開後の対応を別料金にすれば、初期費用は下げられます。
これ自体は悪いことではありません。問題は、依頼する側が、何が含まれていて何が含まれていないのかを知らないまま契約し、公開してから費用に気づくことです。
比べるときの前提として、次の相場も押さえておきます。Web幹事の調査によると、中小企業がホームページ制作を依頼した場合の費用の目安は、平均104.4万円、中央値57.3万円です。格安の制作は、この水準より初期費用を大きく下げているため、どの作業を省いているのかを見る必要があります。
あとからかかりやすい7つの費用
公開してから費用が増えるのは、主に次の7つの場面です。どれも、契約の前に金額を聞いておけば防げます。

1. 月額の費用
初期費用が安くても、毎月かかる費用が高いと、数年で総額が逆転します。月額には、サーバー、ドメイン、保守、更新の依頼の費用が含まれることが多く、内訳が見積りに書かれていないと比べられません。
2. ドメインとサーバーの更新費用
ホームページの住所にあたるドメインと、データを置くサーバーには、毎年の更新費用がかかります。初年度は無料で、2年目から費用が発生する契約もあります。契約の時点で、2年目以降の金額を聞いてください。
3. 文章や写真の修正費用
公開後の文章や写真の修正を、1回ごとに料金を取る会社があります。営業時間や料金の変更は、必ず起きます。修正が何回まで無料か、それとも1回ごとに費用がかかるのかを確かめます。
4. ページの追加費用
最初に決めたページ数を超えて、ページを足す際の費用です。事業が広がれば、サービスのページや事例のページは増えていきます。1ページあたりの追加費用を、契約の前に聞いてください。
5. 原稿と写真の用意
格安の制作では、原稿と写真を依頼者が用意する前提のことが多く見られます。文章を書いた経験がなければ、書き上げるのに数週間かかる場合があります。写真を新しく撮る、素材を買うとなれば、別の費用もかかります。
6. 保守とセキュリティの費用
WordPressは、本体とプラグインが更新され続けています。更新しないまま放置すると、表示が崩れたり、セキュリティの弱点が残ったりします。保守が含まれていない契約では、トラブルが起きてから、高い費用で対応を頼むことになりかねません。
7. 検索対策の費用
「SEO対策込み」と書かれていても、中身は題名と説明文の設定だけ、ということがあります。ページの構造、記事の追加、構造化データなど、集客に必要な対策が含まれているかを確認します。
見積りの段階で確かめる、10の質問
契約の前に、次の10個を会社に聞いてください。答えが書面で返ってくる会社は、あとからの食い違いも起きにくくなります。
- 初期費用に含まれる作業は何か
- 月額に含まれる作業は何か
- ドメインとサーバーの費用は、2年目以降いくらか
- 公開後の文章や写真の修正は、何回まで無料か
- ページを1つ追加する費用はいくらか
- 原稿は誰が書くのか。取材はあるのか
- 写真や素材は、誰が用意するのか
- 保守とバックアップは含まれるか
- スマートフォンの表示は、標準で対応しているか
- 契約をやめるとき、費用と手続きはどうなるか

3年間の総額で比べる
初期費用の安さだけで比べず、3年間に払う総額を計算します。
| 項目 | A社(初期費用が安い) | B社(月額が安い) |
|---|---|---|
| 初期費用 | 低い | 高い |
| 月額 | 高い | 低い |
| 修正の費用 | 1回ごとに発生 | 範囲内なら無料 |
| ページの追加 | 1ページごとに発生 | 範囲を相談できる |
| 保守 | 別料金 | 月額に含まれる |
| 3年間の総額 | 修正やページ追加で増えやすい | 初期費用以降の増加が小さい |
自社の場合に当てはめるときは、次の手順で計算してください。
- 初期費用を書き出す
- 月額に36を掛ける
- 1年間に想定する修正の回数に、1回の費用と3年を掛ける
- 1年間に追加したいページの数に、1ページの費用と3年を掛ける
- 4つを合計する
この計算をすると、初期費用が安い会社が、必ずしも総額で安いとは限らないことが見えてきます。
格安でも失敗しにくい選び方
費用を抑えたいときに、失敗しにくい選び方があります。
含まれる作業が分かる会社を選ぶ
見積書に、含まれる作業と含まれない作業が書かれている会社は、公開後の費用の食い違いが起きにくくなります。
月額に運用が含まれる会社を選ぶ
サーバー、SSL、バックアップ、WordPressの更新、修正の依頼が月額に含まれていれば、公開後に別料金を払う場面が減ります。
文章の作り方が見える会社を選ぶ
格安の制作でも、原稿が品質を左右します。誰がどのように書くのかを確認してください。
有限会社メルシーの費用の考え方
有限会社メルシーは、2つの作り方で費用を分けています。AIが主導するsite-factoryは、初期費用3万円から・月額7,000円から(税抜)です。月額には、サーバーとSSLの費用、毎日のバックアップ、WordPress本体とプラグインの毎週のアップデートなど、公開後の運用に必要な作業が含まれます。文章は、20年以上のセールスライティングの技法をAIのスキルに読み込ませて書き、公開前に人の目でチェックします。
クリエイターが主導するオーダーメイド制作は、初期費用が25万円から(5ページ程度)、50万円から(10ページ程度)、80万円から(20ページ程度)、月額が3,000円からです。月額には、毎日のバックアップや毎週のアップデートのほか、マイページでのページ内容の修正(回数無制限)が含まれます。固定ページの追加や、色・書体・配置などのデザインの変更は、月額に含まれず、ご相談のうえお見積りします。
契約前に書面で残しておくこと
口頭で聞いた内容は、あとで食い違いの原因になります。次の項目は、見積書か契約書に書いてもらいます。
- 初期費用に含まれる作業の一覧と、含まれない作業の一覧
- 月額の内訳。サーバー、ドメイン、保守、修正の依頼のそれぞれ
- 契約の期間と、途中でやめるときの費用
- 公開の予定日と、遅れたときの扱い
- 修正の回数の上限と、超えた場合の1回あたりの金額
- 追加のページの料金
費用を抑えるために、自分でできること
制作会社に任せる作業を減らすと、見積りは下がります。自分で進めやすいのは、次の作業です。
- 載せたい情報の下書きを、箇条書きでまとめる。会社の概要、サービスの内容、料金の考え方、よくある質問
- 写真を集める。スマートフォンで撮った写真でも、明るい場所で撮れば使えます
- 参考にしたいホームページを3つ選び、気に入った点を書き出す
- 公開後に更新する項目を決める。お知らせだけを自分で更新するのか、料金表も直すのか
ここまで準備しておくと、打合せの時間が短くなり、制作側の作業も減ります。一方で、原稿の書き方や切り口の設計は、慣れていないと時間がかかるので、費用をかける価値のある部分です。削る作業と残す作業を分けて、見積りを相談してください。
見積書を2社分並べるときの書式の例
2社の見積りは、同じ項目で並べ直すと比べられます。左の列に、調査、原稿、デザイン、素材、フォーム設定、保守、修正、ページ追加を書き、右の列に会社ごとの「含まれる」「別料金(金額)」「含まれない」を書き入れます。空欄が出た項目は、会社に確認します。この表を作るだけで、金額の差がどの作業の差なのかが見えます。
よくある質問
必ずしもそうではありません。作業の範囲を絞って費用を抑えている場合が多く、含まれる作業が自社の目的に足りているかで判断してください。
月額に含まれる作業の範囲によります。月額が安くても、修正やバックアップが別料金なら、総額は膨らみます。
初期費用が0円の場合は、月額が高めに設定され、一定の期間、契約を続ける条件がついていることがあります。契約の期間と、途中でやめたときの扱いを確認してください。
3年間の総額と、含まれる作業の範囲です。この2つを並べると、初期費用の差に隠れていた違いが見えてきます。
先ほどの10の質問を会社に確認してください。とくに、原稿、修正、保守が含まれているかを重点的に見ます。
料金のくわしい内容は、料金・プランのページで確認できます
費用を抑えることと、成果を出すことは、両立できます。そのためには、含まれる作業を一覧で見比べることが近道です。2つのプランの金額と、月額に含まれる作業は、料金・プランのページに一覧でまとめています。











