メルシー

ホームページを作る動機の一つに『取りあえず、名刺代わりに』という社長がいます。
『まぁ別に必要性はないんだけど、今どきホームページもないと恥ずかしいと思ってね』という感じです。

一方、ホームページ制作会社から見込み客への売り込み文句の一つとして、
『ホームページくらいなくては銀行や金融機関からの印象が悪くなりますよ!』
と言うものもあるそうです。
これは同業者(ホームページ制作会社)の営業マンと雑談している際に聞いたことがあります。またお客さんと話している際にも、そう言われたとも聞いたことがあることからセールストークの一つとしてある程度の頻度で使われているのかもしれません。

ちなみに私はそう言うトークで売り込みをしたことは一度もありません。そもそも『名刺代わりに』ホームページを作る意味があるとは全く思っていないからです。
最低限『見込み客や既存客に会社イメージを良くする』くらいの目的がないなら、無くても良い。むしろホームページを作ることで、セールスの電話やメールが沢山くるくらいなら無い方がマシ、とすら思っています。

とはいえ筆者は経営者でもありますので『銀行の印象が・・・』そう言われたら、多少なりとも気持ちが動くのも分からないではありません。
そこで日ごろウチの会社に出入りしてくれている銀行の渉外担当(営業マンのことです)にざっくらばらんにギモンをぶつけてみました。

融資担当の(非公式)見解はこうだった!

当初は雑談レベルの話しで質問したつもりでしたが、そこは優秀なI川君、しっかり先輩の融資担当に質問してくれました。
とはいえ銀行の公式な見解ではありませんので参考程度で。

※以下、質問と回答は原文ママです

Q1.銀行マンはどんな視点で該当企業のホームページをみているか?

・新規訪問に際し、そもそもホームページがあるかどうかをチェックしている。
・ホームページが無い先よりある先の方が、信用度が高い。
・事業内容がわかりやすい。
・取り扱っている商品の画像が掲載されている
・代表者や従業員の写真が載っていると安心できる。

融資に対してどうの、と言うよりもシンプルにこうした方がいいんじゃないの?的な印象でしょうか(笑)。
むしろ営業をかける際の資料として、と言う視点であると思えます。

Q2.ホームページの有無は融資に影響するのか?

・取上げ(審査の可否のこと)にホームページの有無は考慮していない。
・新規取組みに際し、面談の中でできる限りの情報収集を行うものの、不足していると感じた場合はホームページの記載内容を参考にする時もある。
・企業概要の欄が充実している先は、信用度が増すと思う。
・所有する資格や過去に受賞歴がある場合は、掲載していた方が望ましい。

本記事の核心に触れる質問。はっきり『考慮しない』と言ってますね(笑)
新たな取り組みや賞歴があれば、そこは記載しておくと印象的にはプラス要因、と言ったところでしょうか。

Q3.融資担当者ウケするホームページとは?

・融資担当者に限った話ではないが、見やすいホームページづくりを心掛けている会社はそれだけでも関心が湧く。
・定期的に更新されていると見応えがある。
・たとえば、リンクでブログ等にとべると面白い。
・SNSを活用した集客を行っている先
・業務に関する画像や動画があるとわかりやすいと思う。

Q2の質問で『考慮しない』と言っている以上そもそも(融資担当者ウケする)と言う概念はないのでしょうね。ぶしつけな質問をしてしまい、申し訳ない気持ちになってしまいました(笑)

結論:ホームページは参考程度である

いかがでしたか?『ホームページの有無自体にはほとんど意味はない』というのが今回の記事の総意と言えるでしょう。

とはいえ、見込み客に分かりやすく魅力を伝えているホームページであれば『この会社は業績良いんだろうな』と思われることは事実でしょうし、本来の目的である企業価値を上げることにも繋がります。

やはり『名刺代わり』でなく、実効的なホームページ作りを目指すべきですね!

※筆末になりましたが、今回の記事にご協力くださいましたS銀行さま、お忙しい中真摯にご対応くださり有難うございます。I川くんも有難う!