3〜4年ほど前のある日、私は会社のメンバーらと掛川のココスに集まっていました。コンサルタントに入ってもらい、経営戦略を立てるためのミーティングをしていたからです。
そこでコンサルタントにまず聞かれた内容が以下です。
コンサル(以下コ) : 『社長、メルシーのUSPて何ですか?』
※USPとは(Unique Sales Propotion = 強みってことです)
小田切(以下お) : 『ゆ、、ゆぅえすぴ〜?・・・なんだろう?ふじわらちゃん分かる?』
役員藤原(以下ふ) : 『う〜ん…なんでしょうかねぇ??』
お : 『さくぽん(=鈴木さくら)は分かる?』
新入社員(当時)さくら(以下さ) : 『入ったばっかなんで全然分かんないッス!!てかUSPってナンですか?』
お : 『そらそ〜だよな。。。う〜ん…地域密着、とか?顧客目線、とか?』
コ : 『・・・地域密着、顧客目線、、ですか。それってつまりどう言うことですか?』
お : 『えっと、地元のお客さんをダイジにするってことで・・・じゃあスタッフのスキルが高いとかはダメかな?なぁ、ふじわらちゃん?さくぽん?』
ふ : 『そ、そうですね!』
さ : 『分かんないけど多分そうだと思います!!』
コ : 『はぁ、じゃあスタッフのスキルが高いって具体的にどう言うことですか?』
全員 : 『分かんないッス(泣)!!!』
コ : 『・・・(まぢかよ)・・・。』
告白します。
正直『我が社の強み』とか、それまで一度も真剣に考えたことありませんでした!
制作の打合せで必ず『御社の強みって何ですか?』と質問していたにも関わらず、です。
あなたは『我が社の強み』を一言で言えますか?
ホームページを作成する際は必ず『強み』とか『こだわり』を入れなくてはなりません。そうしないと来訪したユーザーに選ばれないからです。
なので、ヒアリングでは必ず『社長の会社の強みって何ですか?』と先ず質問します。
ですがその質問に一言で回答してくれる社長は正直多くありません。かつての私も含めて、ですが。
逆に長々と話してくれる人もいます
『ウチの〇〇は△△に拘っていてど〜のこ〜の、こないだも××でなんとかさんに絶賛されたんだよ!』
ですが『なるほど。つまりそれってどう言うことですか?』と質問しても明快に答えられる人はなかなかいません。
とは言え、それではホームページに訪れた人はあなたの会社を選んでもらえません。もしかしたら次のページを見ることすらなく立ち去ってしまうかもしれません。
なぜなら人はホームページを閲覧する際、ページを開いて僅か0.2秒で『このページは見る価値がある(もしくはなし)』を判断すると言われています。
なので一目で分かるコトバにしなくてはなりません。キャッチコピーと言ってもいいかもしれません。
我が社の強みをコトバにする方法
では『我が社の強み』を語れない社長は本当に自分の会社のことを知らないのでしょうか?勿論そんなことはありません。
では強みを言えない理由は何か?それは『知り過ぎているためにコトバにできない』だけなのです。
小さな会社の社長であれば、自分の会社が地元の同業者より優れている所、劣っている所はスミからスミまで知っている筈です。そうすると『あの部分はアソコより優れているな、でも別の面では負けてるしな〜』などと比較しながら考えがち。すると結果的に、どこよりも優れている点って無いな〜と言う思考に陥ってしまいます。
ではどうすれば?
てっとり早い方法は、同業者の比較視点は一旦外して『顧客視点』特に『顧客の悩み視点』で考えてみることです。
ダイエットをしたいと悩んでいる人で考えてみましょう。もしあなたかダイエットで何度も失敗を繰り返していたら『もう失敗したくない』と考えるはず。とすれば、よくあるキャッチコピー『ダイエットに拘ったサロンです』みたいな感じではきっと見向きもしないでしょう。
リフォーム系や住宅などはどうでしょう?人生のうちに何度もない高額な買物をする訳ですのでより慎重になるはず。
『自分の収入にみあった家が建てられる?』
『品質は大丈夫?』
『アフターは問題なし?』
『会社の経営状況は?つぶれたりしない?』
『担当者の人柄は?』
ざっと考えただけで、いくつも出てきます。これらの悩み全てにリーチできるキャッチコピーが出れば良いですが、そう簡単に思い浮かびそうにありません。それこそありきたりのコピーになってしまいそう・・・
『あなたの悩み、ナンでも叶えます』みたいな。。。
ちなみに我々は『ナンでも(全て)』=『ナニもない』と考え、最も使ってはいけない社内NGワードと捉えています。
なので、この中の一つに強くリーチできる言葉を探してみること。これがポイントです。
そして、それを証明できる『数字』を用意することです。
キャッチコピーに数字を添えると説得力を大幅に増す効果があります。
『○秒に1つ売れている』沢山売れている状況を説明する
『リピート率○○パーセント』顧客満足度の高さを強調する
『○○ランキングナンバーワン』人気の高さを強調する
これらはキャッチコピーを補完する『証明』の役割を担っています。これ自体がキャッチコピーになっている場合も多いです。
ちなみに上の例はとても分かりやすい例なので、そう簡単に見つかれば苦労はありません。ですが、小さな視点であっても問題ありません。
『社内アンケート調査で満足度○パーセント』とかでも大丈夫です。
『強みと証明』をセットで考えてみると、明快な言葉で表現しやすくなります。
そんな視点で考えてみたらどうでしょう?