
ホームページ作成ツールは、公開したあとに誰が、どのくらいの頻度で、何を直すかを先に決めると選べます。自分で頻繁に直すならWix、デザインを自由に作り込みたいならSTUDIO、検索からの集客と将来の拡張を重く見るならWordPressが基本の選び方です。ツールの機能の多さでは選ばないでください。
ツール選びは、公開後の運用を先に決めると迷いません
ホームページ作成ツールの選び方は、機能の比較表から入るより、公開したあとの運用を思い浮かべるところから始めるほうが早く決まります。ツールの多くは、基本機能なら大きな差がないからです。差が出るのは、作ってから半年後、1年後の使いやすさです。
最初に、次の3つに答えてください。
- 公開したあとの更新を、自分で行うのか、制作会社に頼むのか
- ホームページに期待する役割は何か。会社案内なのか、検索からの集客なのか、予約や販売なのか
- 3年後に、ページ数や機能が今の2倍、3倍になる可能性があるか
この3つが決まれば、WordPress、Wix、STUDIOのどれが合うかはおおむね絞れます。以降の節で、それぞれの得意なことを具体的に見ていきます。
WordPress、Wix、STUDIOは、得意なことがはっきり違います
3つのツールは、ホームページを作れるという点では同じでも、設計の考え方が違います。
WordPressは、世界でとくに広く使われているホームページの仕組みです。サーバーを借りて、自分のドメインに設置して使います。プラグインとテーマを組み合わせれば、会社案内から予約サイト、ECサイトまで広げられます。仕組みが公開されているので、制作会社も多く、あとから別の会社に引き継ぐこともできます。
Wixは、画面上の部品をドラッグして配置し、すぐに公開できるサービスです。サーバーの契約や設定は不要で、料金を払えば公開まで一気に進みます。予約やネットショップの機能も、Wixが用意した部品として使えます。
STUDIOは、デザインの自由度が高いことで知られる国産のサービスです。デザイナーが使うデザインツールに近い感覚で、ページの見た目を細かく作り込めます。更新用の画面も用意されていて、文章や画像の差し替えは管理画面から行えます。

3つの違いを表にまとめます。
| 比べる点 | WordPress | Wix | STUDIO |
|---|---|---|---|
| 作り始めの手間 | サーバーとドメインの準備が必要 | 契約すればすぐ作り始められる | 契約すればすぐ作り始められる |
| デザインの自由度 | テーマ次第。制作会社が作れば自由 | 部品の組み合わせで作る | 高い。細部まで調整できる |
| 機能の追加 | プラグインや独自開発で幅広く対応 | 公式の部品の範囲で対応 | 公式の機能の範囲で対応 |
| 検索への取り組みやすさ | 設定の自由度が高い | 基本の設定は用意されている | 基本の設定は用意されている |
| 乗り換えやすさ | データの移行方法が確立している | 別のツールへ丸ごと移すのは難しい | 別のツールへ丸ごと移すのは難しい |
| 向く用途 | 集客を軸にした会社サイト、拡張を見込むサイト | 小規模な店舗や個人のサイト | 見た目を重視するブランドサイト |
自分で更新を続けるなら、更新画面の使いやすさで選びます
自分で更新する前提のときは、デザインの美しさより、更新画面でつまずかないかを重く見てください。ホームページが放置される理由の多くは、更新が面倒になることだからです。
Wixは、見ている画面をそのまま編集できるので、パソコンに慣れていない人でも文章や画像の差し替えに入りやすい作りです。STUDIOも、文章と画像の差し替えなら管理画面から行えます。WordPressは、投稿や固定ページの編集画面が文書作成ソフトに近く、お知らせの追加は短時間でできます。一方で、本体やプラグインの更新作業が定期的に発生するため、これを誰が行うかを決めておく必要があります。
契約する前に、無料体験でお知らせを1件追加し、既存のページの文章を1か所直し、スマートフォンで表示を確かめてください。迷わず行えたツールなら、運用で苦労しにくいと判断できます。
検索からの集客が目的なら、記事を増やせる構造かどうかを見ます
検索から問い合わせを増やしたいときは、ツールの検索設定の有無よりも、記事やページを無理なく増やし続けられる構造かどうかが決め手になります。
検索で見つけてもらうホームページは、公開してからページと記事を積み上げて育てるものです。そのため、次の点を確認してください。
- ページごとにタイトルと説明文を設定できるか
- ページのURLを自分で決められるか
- 見出しの階層を正しく指定できるか
- 記事用の一覧ページやカテゴリを持てるか
- 構造化データ(検索エンジンやAIに内容を伝えるための記述)を追加できるか
どのツールにも基本の検索設定は用意されています。ただ、構造化データを細かく追加する、記事を数十本、数百本と管理する、といった使い方になると、仕組みが公開されていて拡張の余地が大きいWordPressが扱いやすくなります。

乗り換えにくさを、選ぶ前に確かめます
ツール選びで見落とされやすいのが、あとから別のツールへ移れるかどうかです。ホームページは3年、5年と使うもので、その間に事業が変わり、必要な機能も変わるからです。
WordPressは、データを書き出して別のサーバーや別の制作会社に引き継ぐ方法が確立されています。契約している会社を変えても、ホームページそのものは手元に残ります。
WixやSTUDIOは、サービスの中でホームページを作って運用する形です。ほかのツールへ移したくなったときは、文章と画像を取り出して、新しいツールで作り直すことになります。デザインや細かい設定までは持ち出せません。
これは、ツールの優劣ではなく性格の違いです。数年先まで同じサービスで続けると決められるなら問題になりません。事業の拡大が見込まれるなら、移れる構造のほうが長い目で見て安全です。
ホームページ作成ツールの選び方で起きやすい失敗
無料プランで公開して、あとで困る
無料プランには、広告の表示が入る、自分のドメインを使えない、といった制約がつくのが一般的です。会社の信用に関わる用途では、名刺に載せるURLが自社のドメインでないと印象が弱くなります。取引先に見せるサイトを、無料プランのまま公開し続けないでください。
公開したあとの運用を決めていない
作ることだけに力を使い、更新の担当が決まっていないサイトは、公開から半年で情報が古くなります。お知らせの最終更新が1年前のホームページは、問い合わせの前に見た人へ「この会社は今も動いているのか」という疑問を持たせます。
迷ったときに使える、3つの選び方の目安
目的別に、選び方の目安をまとめます。
| あなたの状況 | 合うツールの目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 小さな店舗で、自分で手早く作って自分で直したい | Wix | 作り始めが早く、更新画面が分かりやすい |
| 見た目の印象を重視するブランドや作品のサイトを作りたい | STUDIO | デザインを細部まで調整できる |
| 検索からの問い合わせを増やしたい。ページ数を増やす予定がある | WordPress | 記事の管理と検索対策の自由度が高い |
| 制作会社に任せて、公開後も更新を頼みたい | WordPress | 引き継げる会社が多く、乗り換えもしやすい |
| まず名刺代わりに1ページだけ持ちたい | Wix またはSTUDIO | 手間と費用を抑えて始められる |
この表は目安です。実際には、予算、更新の担当者、事業の将来計画によって変わります。
作り方には、自分で作る以外の選択肢もあります
有限会社メルシーは、制作を頼みたい方に向けて2つの作り方を用意しています。AIが主導するsite-factoryは、初期費用3万円から・月額7,000円から(税抜)で、質問に答えるだけで文章の下書きができ、人の目でチェックして公開します。クリエイターが主導するオーダーメイド制作は、初期費用25万円から(5ページ程度)、月額3,000円からで、戦略設計とデザインに人が時間をかけます。どちらもWordPressで作るため、ツール選びで気にしていた乗り換えの問題も起きにくくなります。
よくある質問
作り始めの簡単さなら、Wixです。契約して画面を開けば、すぐ部品を並べられます。ただし、簡単さは作る段階の話です。公開してから記事を増やし、検索で見つけてもらう段階では、WordPressのほうが長く使いやすくなります。
名刺代わりの簡単なページなら使えます。ただ、広告の表示が入ったり、独自ドメインが使えなかったりする制約があります。取引先や求職者に見られる会社のサイトでは、独自ドメインを使えるプランを選んでください。
できますが、手間が違います。WordPressはデータの書き出しと移行の方法が確立されています。WixやSTUDIOから移るときは、文章と画像を取り出して新しいツールで組み直す作業になります。
ツールの名前だけで順位が決まることはありません。順位に影響するのは、内容の質、ページの構造、表示速度、更新の頻度です。ツールを選ぶときは、これらを自分で整えられるかどうかを見てください。
制作を頼むなら、先に制作会社へ目的と予算を伝え、提案されたツールが合うかを判断するほうが早く決まります。先にツールを決めてしまうと、そのツールを扱えない制作会社が候補から外れます。
自分に合う作り方を、打合せで一緒に決めます
ホームページ作成ツールは、作る人と更新する人と目的で、正解が変わります。ここまでの手順で絞り切れないときは、現在のお悩みとご希望のページ数をお伺いしたうえで、合う作り方をご案内します。
AI主導のsite-factoryと、クリエイター主導のオーダーメイド制作は、費用のかかり方と作り込みの深さが違います。2つの違いは、次のページで一覧にして比べられます。











