
LLMOツールが教えてくれるのは、ChatGPTやGeminiなどのAIの回答に、自社の名前やURLが出ているかどうかです。出ない理由と、何から直すかまでは教えてくれません。ツールは健康診断の数値のようなものと考えて、数値を見たあとの改善は人が決めてください。
LLMOツールは、AIの回答に自社が出ているかを測る道具です
LLMOとは、ChatGPTやGeminiのような対話型のAIが、質問への答えに自社を取り上げてくれるようにする対策のことです。LLMOツールは、その結果を測るための道具です。
ツールがやっていることは、人間が手でやる確認の自動化です。あらかじめ決めた質問をAIに繰り返し投げ、返ってきた答えの中に、自社の名前や自社サイトのURLが入っているかを記録します。
ツールによって、見られる範囲と測り方は違います。AIの種類(ChatGPT、Gemini、Perplexityなど)、質問の数、記録する頻度、日本語への対応は、それぞれ異なります。導入前に、自分が気にしているAIが対象に入っているかを確認してください。

LLMOツールでわかること
ツールで分かることは、おおむね次の5つです。
- 自社の名前が、AIの答えに出ているかどうか
- 出ているときの書かれ方(おすすめの1社なのか、候補の一つなのか)
- 答えの出典としてURLが挙げられているか、どのページか
- どの質問で出て、どの質問で出ないか
- 競合の会社が、同じ質問でどう出ているか
とくに役立つのは、3と4です。出典に挙げられたページが分かれば、AIがどの記事を信頼したのかが見えます。出ない質問が分かれば、新しく書くべき記事のテーマが見えます。
時間をおいて同じ質問を繰り返せば、対策をしたあとの変化も追えます。「記事を追加したら、その質問で出るようになったか」を確かめる使い方です。
LLMOツールではわからないこと
反対に、ツールの画面を見ても分からないことがあります。
- 出ない理由
- 何から直せばよいか
- その言及が実際の問い合わせや売上につながっているか
- AIの答えが、他の利用者にも同じように表示されているか
- 今後も同じ答えが続くか
1の「出ない理由」は、ツールには見えません。理由は、サイトの作りにあるかもしれませんし、書かれている内容が質問とずれているのかもしれません。会社の名前や住所が、サイトごとにばらばらに書かれていることも、原因になります。
3も重要です。AIの答えに名前が出ても、そこからサイトに来る人は多くありません。名前が出た回数を増やすことと、問い合わせを増やすことは、別の目標です。ツールの数値は、あくまで途中の指標として扱ってください。
4と5は、AIの性質によるものです。AIの答えは、同じ質問でも、聞くたびに言い回しや紹介する会社が変わることがあります。利用者の過去のやり取りによっても変わります。ツールの数値は、ある時点で、ある条件で測った結果にすぎません。1回の数字に一喜一憂せず、数週間単位の傾向を見てください。

ツールを使う前に、無料でできる確かめ方があります
ツールを契約する前に、自分で確かめておくと、必要かどうかの判断ができます。
- お客様が実際に聞きそうな質問を10個書き出す(例 「〇〇の費用の目安は」「〇〇を頼むときの選び方は」)
- ChatGPTとGeminiに、それぞれ同じ質問を入力する
- 答えの中に、自社の名前やURLが出るかを表に記録する
- 競合の名前が出ているかも記録する
- 1週間後にもう一度、同じ質問で確かめる
質問は、会社名を入れずに、お客様が困ったときの言葉で書きます。「メルシーとは」のように会社名を入れた質問では、出て当たり前なので意味がありません。
また、Googleの検索結果に出るAIによる概要にも、同じ質問を試します。検索窓に質問を入力して、概要が表示されるか、自社が取り上げられているかを見てください。
この確認を週に1回、同じ質問で続けるだけでも、傾向は十分につかめます。
ツールが必要になるのは、質問の数が増えたときです
手作業の確認は、質問が10個なら続けられます。50個、100個になると、ツールが必要になります。
ツールの導入を考える目安を、表にまとめます。
| 状況 | 向いている進め方 |
|---|---|
| まだAI検索対策を始めたばかり | 手作業で10個の質問を確かめる |
| 記事が増えて、質問が数十個になった | ツールを導入して自動で記録する |
| 複数の事業や店舗を持っている | ツールで事業ごとの質問を管理する |
| 競合との比較を定期的に報告したい | ツールの比較機能を使う |
| 対策の担当者がいない | 測るより先に、サイトの作りを直す |
最後の行が、とくに大切です。サイトの作りに問題がある状態で測っても、悪い数字を毎週確認するだけになります。先に直すべきなのは、次の4点です。
- 会社名、住所、電話番号、事業内容の表記を、すべてのページでそろえる
- 各ページの最初に、結論を言い切る文を置く
- よくある質問を整理し、構造化データを入れる
- 実績や数字を、具体的に書く
LLMOツールを使うときによくある失敗
数字を上げること自体が目的になる
名前が出る回数を増やそうとして、無理に会社名を入れた文章を量産すると、読む人にとって価値のないサイトになります。AIは、人の役に立つ内容を優先して引用します。
質問の選び方が偏る
自社が出やすい質問だけを測ると、数字は良く見えます。実際のお客様が聞く質問を、まんべんなく入れてください。
1回の結果で対策の良し悪しを決める
AIの答えは変動します。対策の効果は、数週間から数か月の傾向で判断します。
測るだけで直さない
ツールは、直すところを教えてくれません。出ない質問を見つけたら、その質問に答える記事を書く、既存のページに結論を足す、という具体的な行動まで落とし込んでください。
測る前に、AIに選ばれるサイトの作りを整えます
有限会社メルシーが作るホームページは、SEO・GEO・LLMOに強い構造化を標準で組み込んでいます。結論を先に言う文章や、よくある質問の整理も、原稿の作り方に入れています。
すでに公開しているサイトについては、診断と対策のご相談を受けています。ツールの数値を見て迷っている場合も、どこから直すかを一緒に整理します。
ツールの数字を、改善の行動に変える手順
ツールの画面で「この質問では自社が出ていない」と分かったら、次の順で動きます。
- その質問を、AIにそのまま入力し、実際に出てくる答えを読む
- 答えの出典に挙がっているサイトを開き、どんな書き方をしているかを見る
- 自社サイトに、その質問に直接答えるページがあるかを確かめる
- なければ、質問を見出しにして、最初の1文で答えを言い切るページを書く
- あれば、結論を冒頭に移し、料金、期間、対応範囲などの数字を足す
- 数週間後に、同じ質問で出方が変わったかをツールで確かめる
2で出典に挙がっているのは、多くの場合、答えが先に書かれていて、数字が具体的なページです。そこに並ぶには、他のページより分かりやすく、事実が正確であることが条件になります。
競合の出方を見るときの考え方
ツールには、競合の会社が答えにどう出ているかを比べる機能があります。使うときは、次の3点を見てください。
- 競合が出ている質問のうち、自社も答えられる内容のもの
- 競合が出典として挙げられているページの、書き方と情報の量
- 自社だけが答えられる質問(独自の事例や数字があるもの)
競合の真似をするのではなく、自社にしか書けない事実を足すことが、AIに選ばれる近道です。自社の事例や、実際に聞かれる質問への答えは、他社には書けない材料です。
よくある質問
いいえ。質問が少ないうちは、ChatGPTやGeminiに自分で質問して、結果を表に記録する方法で足ります。質問が増えて手作業が負担になったときに、導入を考えてください。
必ずしも増えるとは限りません。名前が出ることと、サイトを訪れて問い合わせることは別の行動です。問い合わせ数も、あわせて確認してください。
SEOの道具は、検索結果の一覧での順位を測ります。LLMOツールは、AIの回答に自社が取り上げられるかを測ります。測る対象が違うため、両方を見ることになります。
測れるAIの種類、質問の数、記録の頻度、競合との比較機能に違いがあります。導入前に、自分が測りたい範囲に対応しているかを確認してください。
できます。会社情報の表記をそろえる、結論を先に書く、よくある質問を整理するといった改善は、今あるサイトにも加えられます。
今のサイトの状態を、まず診断します
ツールの数字を見る前に、サイトの作りが整っているかを確認すると、直す順番が見えてきます。
当社では、公開済みのホームページについて、AI検索対策の診断と改善のご相談を受けています。











